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ブラックフライデーとセット!「ギビング・チューズデイ」って何?

 日本でもアマゾンが今年日本で初めて、ブラック・フライデーのセールを行うことになりました。もともとアメリカではブラック・フライデーは「感謝祭」とセットで楽しむ慣習なのですが、ブラック・フライデーの後の「ギビング・チューズデー(Giving Tuesday)」もまた、忘れてはならない恒例の行事でもあります。

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ホリデーシーズン、自分や家族以外の誰かのために

 ギビング・チューズデーとは、アメリカ合衆国の感謝祭が終わった翌週の「火曜日」を指します。年末年始の休暇が始まる楽しい時期に先駆け、社会を良くするための何らかの支援をしようというムーブメントで、2012年にニューヨークの慈善団体92nd Street Yと国連基金が始めたものです。

 

 この時期になるとアメリカの非営利団体、慈善団体などは、ハッシュタグ「#GivingTuesday」を使い、一気に寄付金集めをはじめます。最近ではフェイスブック上でギビング・チューズデーのための募金が出来るようになったため、多くの慈善団体はそのシステムを使うことが多いようです。

 

 フェイスブックの理由は、非営利団体にとっはメリットしかありません。以前「501(c)3」について説明しましたが、米国に拠点がある「501(C)3」の非営利団体には、「マッチング・ファンド」と呼ばれるプラスαの寄付金を集めることが出来るからです。

 

 マッチング・ファンドとは、フェイスブックがギビング・チューズデーのために募った寄付金総額を、非営利団体に分配する方法がとられます。今年はFacebookで700万ドルの適格な寄付が行われるまで、先着順で1ドルずつマッチングされることになっています。つまり非営利団体としては、ここで寄付を集める活動をするだけで、集められる寄付額が倍増する可能性もあるのです。

 

 ちなみにマッチング・ファンドに対し最大寄付してきたのは、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツの財団「Bill & Melinda Gates Foundation」です。昨年だけでも彼らが寄付した金額は200万ドルにもなります。

 

 感謝祭の後には、ブラック・フライデーの他に、翌週月曜日にあるサイバー・マンデーなど、商業活動が盛んになります。こうした消費者主義に対抗するものとして、根付いたのがこのギビング・チューズデー。年の瀬に、自分や家族以外の人のため手を差し伸べよう!という、とても素敵なムーブメントだと思います。しかも、501(3)の団体に寄付をすれば、それは税金控除の対象にも。寄付する側にもメリットもあるため、アメリカではムーブメントがあっという間に定着したという背景も忘れてはならないポイントだと思います。